【脚本家のための富良野GROUPワークショップ in 富良野】~倉本聰とともに、『北の国から 落穂拾い』を描く~
本ワークショップは、単に脚本技術を学ぶ場ではありません。
“人間を描く”という創作の原点を、富良野の地であらためて見つめ直す時間です。
題材は、倉本聰による未完の創作『北の国から 落穂拾い』
本編では描かれなかった“もうひとつの物語”や、登場人物たちの“心の奥”に焦点を当て、『北の国から』の世界を新たな視点から掘り下げていきます。
このワークショップでは、富良野に寝泊まりしながら、畑仕事や森づくりなどの体験も行います。
土に触れ、汗を流し、空の匂いや風の音を五感で感じる——そのすべてが、“書く力”を養う源になるはずです。
倉本聰が書き続けてきた原稿に触れ、その世界と向き合いながら、「人間を描くとは何か」を問い直し、創作に向き合う者としての覚悟と姿勢を見つめ直す実践の場でもあります。
富良野GROUPは、2023年の「悲別2023」、2024年の「富良野警察物語」に続くワークショップとして、倉本聰監修による「脚本家のためのワークショップ」を企画しています。
これまでのワークショップが主に「役者のためのもの」だったのに対し、今回は「脚本」に焦点を当てた企画です。
この背景には、倉本聰自身が現在のドラマ界・脚本家界・テレビ界に対して抱いている強い危機感があります。CG技術の進歩により「撮れない映像はない」と言われる時代になった一方で、「脚本」と「脚本家」という作品の柱が衰退していることに、倉本は強く警鐘を鳴らしています。
ドラマが本来伝えるべき「感動」が失われ、「面白ければそれでいい」という快楽の追求に終始し、「人間」が描けていない現状を危惧しているのです。さらに、文章生成AIの発達がクリエイティブ分野に進出し、ライターがAIに席を奪われる可能性もあります。
このような時代に必要なのは、「富良野塾イズム」。
——地に足の着いた創意工夫を、純粋できれいな心で対象と向き合う、人間味ある真摯な姿勢——
本ワークショップは、そんな“本物の言葉”を紡ぐ脚本家を育む場であり、創作に向き合う者としての覚悟と姿勢を見つめ直す実践の場でもあります。
「北の国から」のサイドストーリー、アナザーストーリー(外伝)、スピンオフ(番外編)といった、メインストーリー(本編)から「こぼれ落ちた」「描ききれなかった」「新たに描く」物語の掘り起こしと創作が中心です。
具体例として、「北の国から ’84夏」のラーメン屋での純の告白シーンを「女店員の側から描き出す」感動のサイドストーリーが挙げられます。
倉本聰自身も、「落穂拾い」といったタイトルでこれらの新章を執筆中であり、その創作現場に立ち会い、学ぶことができる貴重な機会です。
これは『北の国から』を学ぶための“資格”です。
募集期間 | 7月7日(月)~8月24日(日)締切り |
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参加者決定 | 9月1日(月) |
開催日程 | 2025年10月31日(金)~11月7日(金) |
宿泊地 | 富良野塾跡地 または ノースピークフラノ |
会 場 | 富良野塾アトリエ棟 ※農作業は、富良野自然塾での森づくり等を予定 |
参加費(生活費) | 7万円 |
募集人数 | 最大20名程度を予定 |
選考方法 | 以下の設問への回答をもとに選考を行う予定です。 ①『北の国から』で好きなシーンを1つ挙げなさい。 ②上記シーンを「五感」を感じさせる語句を使い、五・七・五で表現しなさい。 ③400字以内で応募動機を作成。 |
※本ワークショップは、主催者・倉本聰の高齢に伴い、体調の変化などの事情から、やむを得ず開催を中止させていただく場合がございます。その際は、できる限り速やかにご連絡いたしますので、あらかじめご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。なお、交通費や航空チケットなどのキャンセル料につきましては、補償いたしかねますので、ご了承くださいますようお願いいたします。